
岸勇樹

プロフィール
東京理科大学理工学部の建築学科を卒業しているという異色の経歴を持つ岸勇樹。
どんどん浮かぶ建物のイメージを具体化するため建築を専攻したものの、
岸が思い描くそれは、実際には実現が難しい造りであり、
理想の風景を実現するために絵画制作にのめり込んでいった事が、本格的に作家活動を始めたきっかけになった。
岸は、製図用のロットリングペン1本だけで、理想郷を築き上げる。
一本一本の線が重なり交わり幾重にも枝分かれしていく事で生まれるその世界は、
繊細だが壮大な重厚感に溢れており、素敵な物語に出会った後のような、爽快な読後感を見る者に与える。
自身の作品制作の他、百貨店とのコラボレーションによるグッズ展開、書籍やCM/PR映像への作品提供、
店頭ワークショップ・ライブペインティングの開催、企業からの受注制作他、
多岐に渡った活躍をするなど、多くの人から高い支持を得ている。

作品を作り始めたのはいつ頃ですか?
絵を描くのは幼少時から好きで、迷路や架空の国々の世界地図などをよく描いていました。
小学生の時には友達とオリジナルのボードゲームを一から考え、盤上や駒なども手作りで作成し遊んだりしていました
1日かけて創り上げたお気に入りの駒が、下校途中に風に煽られ水溜りに落ちてしまい、
とても凹んだのは今でもよく覚えています。

アーティストを目指すようになったのは、どのような経験や思いがきっかけでしたか?
大学は理工学部の建築学科に進学していたのですが、4年生時、
研究室の担当教授から建物の平面図に描く植栽を手書きで描くように頼まれたのがきっかけです。
中学でバスケットボール部に入部して以降、絵を描く事からは完全に離れていましたが、
製図ペン1本で植栽を描くのはとても楽しく、この作業がきっかけで自分の中に美術の道への選択肢が芽生えました。
植栽を描くのに使用していたインクペンを用いる今の作風もこの時に決まりました。

作品に共通するテーマやコンセプトについて教えてください。
僕は「夜明けの樹」という叙事詩をテーマに絵画を描いております。
「夜明けの樹」とは自作の架空叙事詩であり、
僕の作品は一貫してこの世界の物語を描いています。
「夜明けの樹」のテーマを一言でまとめると、
「人が紡ぐ想いを見守る木」です。
この叙事詩内で生まれ落ちた「喜び」「希望」「慈悲」「悲哀」。
人が生涯をかけて委ねた想いの積み重ねを木は静かに見守り続けている。
このテーマの下に書かれた複数の物語が絵画1枚1枚の土台になっています。

これまで影響を受けた表現はありますか?
「夜明けの樹」の世界を想像するにあたり、音楽は大切な存在です。
(音楽は視覚的イメージが強くないので、自分の中で視覚的想像が広がりやすいのだと思います)
最近の音楽では「サクセッション」というドラマのテーマ曲に影響を受けました。

作品を見る人に、「これを感じてもらえたら嬉しい」というポイントがあれば教えてください。
誰かの心に響く絵画を生み出すためには、目に触れない土台部分を丁寧に作りこむことが大切だと僕は思っています。
そして絵画における土台部分とは、その絵に込められた物語だと考えています。
キャンバスには描かれなくとも確かに存在する物語。
その気配や空気が絵に宿ることで、鑑賞者の皆様の想像力を掻き立て、絵の中に自分だけの物語を見出す。
そんな風に楽しんで頂けたら、とても嬉しいです。

今後の制作において挑戦したいことや意識していきたいことを教えてください。
「夜明けの樹」の世界で生きる人々は僕の頭の中で息づいています。
そんな彼らが「夜明けの樹」の絵を落とし込んだドレスを身にまとい、絵の展示された空間を闊歩する。
そんなコンセプトの個展兼ファッションショーに挑戦してみたいです。

10年後、どのようなアーティストでありたいと考えていますか?
作家生涯最後に完成させる絵画は、叙事詩「夜明けの樹」の結末を象徴した絵画「夜明けの樹」です。
「夜明けの樹」をテーマに描き続けた一連の絵画、それらの絵画に内在する物語の数々。
その全てが積み重なることで辿り着けるのが絵画「夜明けの樹」です。
10年後も「夜明けの樹」の作品を紡いでいきたいと思っています。

4月24日(金)ー26日(日)開催:tagboat Art Fair 2026

「tagboat Art Fair 2026」
会期
2026年4月24日(金)ー26日(日)
詳細日時
・Preview -会場限定販売期間-
4/24 (fri) 16:00 – 20:00
・Public View -オンライン同時販売-
4/25 (sat) 11:00 – 19:00
4/26 (sun) 11:00 – 17:00
※3日間どなたでもご来場可能です
会場
東京都立産業業貿易センター浜松町館 展示場2階
〒105-7501 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝
JR/東京モノレール 浜松町駅(北口)から徒歩5分
ゆりかもめ 竹芝駅から徒歩2分
都営浅草線/都営大江戸線 大門駅から徒歩7分
チケット代
1500 円(会期中再入場可能)
※障害者手帳のご提示でご本人様、付添いの方1名まで無料
※学生証のご提示でご本人様無料
※小学生以下のお子様は無料